日曜日, 4月 28キリスト教・例話集・週報アイデア集
Shadow

『本』という名の本

Sir Walter Scott, 1771年8月15日 – 1832年9月21日)スコットランドの詩人、作家。エディンバラ大学で法学を学び、父の跡を継いで弁護士となる。25歳より文筆活動を始め、当初は詩人として、後に歴史小説作家として名声を博す。イギリスの作家としては、存命中に国外でも成功を収めた、初めての人気作家といえる。代表作として『ロブ・ロイ』、『アイヴァンホー』、『湖上の美人』、『ランメルモールのルチア』の原作となった小説『ラマムアの花嫁』など。ウォルター・スコットの肖像はスコットランド銀行発行のすべての紙幣に使用されている。

● 8月15日はイギリスの詩人であり作家のウォルター・スコットが生れた日です。彼が瀕死の病床にある時、婿に本を持ってくるようにたのみました。婿が「何の本でしょうか。」とたずねると、「本といったら聖書にきまっている。」と言い、聖書を読んでもらい、心に大いなる安らぎを得ました。

● このように、聖書は最初から「聖書」だったのではありません。「聖」という字は後世に追加されたのであり、もともとは「書」と呼ばれていました。英語の「バイブル」、この語の由来をたずねると、ギリシャ語の「ビブロス」で、「本」という意味です。つまり、聖書という本は最初「本」(the Book)と呼ばれていたのです。日本語でいえば、「本の中の本」という意味です。

聖書● 「お花見」といえば、バラやチューリップを見るのではなく、桜のこと。それほど日本人にとって桜は「花の中の花」なのです。)じように「本の中の本」「本という名の本」、それがバイブル、聖書なのです。キリスト教以外でも「○○教会」と用いられる昨今、「育児のバイブル」「料理のバイブル」などと使われると、「本の中の本」という意味が次第になくなっていくような気がするのは、淋しいかぎりです。

● 「あなたは本を読んでいますか?」ときかれて、小説や雑誌を思い浮べるでしょうか。聖書を考えるでしょうか。聖書は、世界のベストセラーといわれています。しかし、売れる数に比べて、最も読まれていない本ともいわれています。私たちが読まないで、聖書の上にほこりをためておくなら、それと同じ分だけ、私たち自身の心の中に、ほこりがたまっているのです。

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